家を建てる予算の決め方!【マイホーム計画の準備】

まず最初に、予算を決める際に考慮すべき3つの方法があります。

  • 月々の返済可能な金額
  • 返済比率
  • 年収倍率

中でも、個人の経済状況に基づいた月々の返済可能金額を把握することが最も重要です。

また、返済比率や年収倍率は住宅ローン審査においても重要な基準となります。自分の経済状況から返済可能な金額を明確にし、ローンを完済するための期間や金融機関からの融資額の目安を知ることが大切です。

さらに、自己資金を利用することで月々の返済額を抑えることができます。これにより、ローンの利息支払総額を減らすことも可能です。ただし、自己資金を決定する際には、マイホーム建築に関連する全ての費用を正確に把握することが重要です。例えば、引っ越し費用や新たに購入が必要な家具や家電などがこれに該当します。

以下の記事では、予算の決め方と注意点について詳しく解説していきます。

目次

住宅建築の予算を決める3つの考え方

月々の返済可能金額を把握する

具体的な目安として、現在の家賃額を参考にすることができます。生活状況や経済的な余裕によって、返済額を家賃と比較して増減させましょう。また、返済額にはマイホームの維持費として必要な固定資産税修繕費の積立金も含めて検討する必要があります。

また、光熱費も重要な要素です。現在の光熱費とマイホーム建築後の光熱費を比較し、増減の度合いを把握することが重要です。失敗を避けるためには総合的な判断が必要です。

※返済額から借入可能額を算出するには、以下のサイトを利用すると無料で計算できます。
CASIOのローン計算サイト

マイホームの維持費については、以下の記事で詳しく解説しています。

年収倍率を考慮する

融資を受ける際に、金融機関の審査では年収倍率という指標を考慮します。金融機関によって基準は異なりますが、最大で年収の8倍程度までの融資が可能です。

例えば、年収が500万円の場合、融資可能な額は500万円×8倍=4000万円となります。
しかし、実際に4000万円を借りた場合、返済額はシミュレーションによると以下のようになります。

借入期間35年 35年固定金利1.5%の場合 【月々の返済額は約12.3万円】
借入期間35年 10年固定金利0.7%の場合 【月々の返済額は約10.8万円】

これらの返済額は個々の生活スタイルによって異なりますが、いずれの場合も少し無理がある計画と言えるでしょう。
子育ての予定もある年収が700万円以下の方は、年収倍率を5倍~6倍程度に抑えることが望ましいです。

返済比率を考慮する

返済比率という指標も金融機関の融資目安として考慮されます。

  • 返済比率=年間返済額÷額面年収

返済比率は年間返済額を額面年収で割った割合を示します。金融機関の審査基準では、一般的に30%~40%が最大とされていますが、30%でも少し無理がある計画と言えます。

返済比率が30%の返済額は以下になります。

年収400万円 返済比率30% 【月々の返済額 10万円】
年収700万円 返済比率30% 【月々の返済額 17.5万円】

年収700万円以下の方は20~25%程度に抑えると良いでしょう。

返済比率20%の返済額は以下になります。

年収400万円 返済比率20%の場合 【月々の返済額 約6.7万円】
年収700万円 返済比率20%の場合 【月々の返済額 約11.6万円】

さらに、返済期間が短くなるほど年間の返済額が大きくなるので、返済比率は高くなることに注意が必要です。

返済比率の算出には、自動車ローンなどの既存の借入も影響しますので注意してください。

返済比率の審査ポイント

金融機関の審査で返済比率を算出するには、現在の住宅ローン金利にさらにストレスを掛けて試算します。
金利が上昇することも考慮して、現在では約3%程度の金利で試算する金融機関が多いですから、実際の返済と比べて返済額も返済比率も高くなる試算で審査を行います。
実際に予定している返済額での返済比率と、審査での返済比率は以下のように異なります。

スクロールできます
金利月々の返済額返済比率
実際の金利 0.5%103,834円約25%
審査の金利 3%153,940円約37%
※ 年収500万円(借入4000万円 期間35年 元利均等払い)のシュミレーションです。

金利が上がると返済額も上がるため返済比率も上昇します。
上記の場合では、返済比率が37%なので、40%が上限と仮定するとギリギリとなります。
金融機関のローン審査では、審査金利を適用してシュミレーションして、返済比率が基準内に収まっている必要があります。

これまでに3つの考え方について解説してきました。
個人的には返済可能だと感じていても、年収倍率や返済比率が金融機関の基準を上回ってしまうと、借入が難しくなることがあります。 金融機関の基準範囲内に返済可能な金額を収めることが重要です。

マイホーム計画では、借入可能な金額ではなく、返済可能な金額で設定しましょう!

また、近年では夫婦の共働き世帯も増加している傾向があり、収入合算やペアローンで予算を上げて選択肢を広げる方も多いです。収入合算は住宅の選択肢を広げることができる有効的な手段ですが、無理のない返済計画が必要です。
以下の記事で解説しています。

さらに、予算を決めるためには、自身の年齢に合わせた返済期間の設定や、経済状況に合わせた自己資金の準備も必要ですので、以下で詳細に説明していきます。

返済期間と自己資金を考える

月々の返済可能な金額を把握したら、次に返済期間と自己資金について考えてみましょう。
住宅ローンの返済期間は、一般的には最長で35年間ですが、実際にも約7割の方が35年ローンを選択していると言われています。ただし、多くの人が理想とするのは、65歳までには住宅ローンを完済することです。
※例外では、フラット50という35年以上の商品もあります。

さらに、自己資金については、マイホーム計画に必要な総費用を把握し、無理のない範囲で決定することが重要です。

以下では、返済期間の考え方と自己資金の考え方について詳しく解説していきます。

自身の年齢と返済期間を考える

住宅ローンの返済期間は、月々の返済額に大きく影響します。 30歳未満の年齢であれば、35年の住宅ローンでも65歳で返済が可能です。

しかし、40歳で35年の住宅ローンを組んだ場合、完済時年齢は75歳になります。 70代でのローン返済は多くの人にとっては不安要素です。

以下では、40歳で住宅ローンを組んだ場合、35年と25年の返済期間で返済額とローン残高の比較を紹介します。
※借入金額3000万円、固定金利1.91%で試算しています。

年齢返済期間35年のローン残高
(月々の返済額:97,998円)
返済期間25年のローン残高
(月々の返済額:125,845円)
65歳約1060万円0円
70歳約550万円0円
75歳0円0円

40歳で35年のローンを組むと、65歳時点で残債は約1060万円にも上ります。定年後に1000万円以上のローン残債を抱えることになります。

一方で、65歳までの完済を目指すため25年のローンを組んだ場合、月々の返済負担は27,000円以上増えます。
この場合では、金融機関の返済比率が基準内に収まるかどうかが重要です。ただし、返済比率が基準内にあっても、無理な計画は後々後悔を招く可能性があります。

よって、完済時年齢はできるだけ70歳以内に設定し、月々の返済額も安心できる金額に設定して、余裕がある時に繰り上げ返済を検討することが重要です。退職金や将来の相続なども考慮に入れ、慎重に検討すべきです。これにより、将来の負担を軽減し、より安心して住宅ローンを返済できるでしょう。将来の不確定要素に備えながら、計画を立てて進めることが肝要です。

元営業マン

繰り上げ返済には、金融機関により手数料がかかる場合や、繰り上げ返済が可能な最低金額が設定されていることもあります。

40代からの住宅ローンは、以下の記事で詳しく解説しております。

自己資金を考える

自己資金を考慮する際には、マイホーム計画が決定した段階から完成して引っ越しが完了するまでに必要なすべての費用を把握することが重要です。
さらに、土地の売買契約や、工事請負契約には手付金が必要になります。

住宅ローンでまかなえる範囲を確認する

一般的に住宅ローンでまかなえるものとしては、

  • 土地購入費と諸経費
  • 建築費と諸経費
  • 地盤改良費用
  • 金融機関諸経費
  • 建物の施工会社に依頼する外構工事費

ローンでまかなえないものとしては、

  • 引っ越し費用やゴミの処分費
  • 新たに揃える家具家電の費用
  • 建物の施工会社以外に依頼する外構工事費、自身で施工する外構工事に必要な材料費

※金融機関により異なることもありますので、金融機関を検討する際には確認が必要です。

引っ越し費用や家具家電の購入費

これらの費用は基本的には住宅ローンの範囲外ですが、一部の金融機関ではこれらを含めた融資商品を提供している場合もあります。しかし、基本的には自己資金の一部から支払う必要があります。

外構工事の費用

外構工事を住宅の施工会社にまとめて依頼する場合、その費用を住宅ローンに組み込むことができます。
しかし、「施工会社に頼むと金額が高い」「外構業者に知り合いがいる」「ゆっくり時間をかけて自分でやりたい」などの理由で住宅の施工会社に依頼されない方も一定数いらっしゃいます。

外構工事を別途依頼する場合は、建物の引き渡し後に直接業者に依頼することとなります。この場合、外構工事には別途自己資金を投入するか、銀行からの別口で融資を受ける方法を検討することになります。ただし、この場合の金利は住宅ローンよりも高くなることが一般的です。計画を立てる前に金融機関や担当営業マンに相談することをおすすめします。

手付金で現金が必要になる

土地の売買契約や建築会社との請負契約を締結する際には、手付金が求められます。この段階ではまだ住宅ローンを利用することはできませんので、一時的に現金が必要になります。この手付金は最終的に土地代や建築費と相殺されます。
また、住宅ローンが実行される際には、一時的に現金で支払った手付金が融資実行により返還されます。

土地や建築会社によって手付金の金額は異なるため、候補となる土地や建築会社との詳細な打ち合わせを行うことが重要です。

不動産会社との土地売買契約の手付金は、土地価格の5~10%程度が一般的です。
施工会社との工事請負契約の手付金は、10万円~100万円程度が一般的です。


金融機関の事前審査に合格していれば、柔軟に対応してくれる業者さんが多いでしょう。

マイホーム計画の総費用については、以下の記事で詳しく解説しています。

自己資金を決定する

お金への価値観は人それぞれです。例えば、500万円の預金は多いと感じる人もいれば、少ないと感じる人もいます。預金の有無によって将来的な不安を感じる方もいれば、自身の稼ぎやスキルに自信を持って預金を重要視しない人もいます。しかし、預金は日々の生活において金銭的・精神的な余裕をもたらしてくれることは間違いありません。

また、現在では世界的にも様々な価値観の変化やインターネットの進化、そしてテクノロジーの進歩がハイスピードで進んでおり、世界情勢も大きく変動するでしょう。この中にはビジネスや投資のチャンスも含まれており、アイデアと資金さえあれば新たな事業を立ち上げることも容易になってきています。

住宅ローンの借り入れのハードルは比較的低いと言えますが、新たなビジネスや投資、自己のスキルアップのために借り入れが容易でしょうか??

預金は確かに選択肢を広げることができます。

ご家庭の状況や将来を見据えて、月々の返済額と自己資金の割合を考慮し、無理のない計画を家族で立ててください。

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