元営業マンが明かす建築中のトラブル!【事例から学び未然に対策】

自身の夢の家を築くために、施工会社の選定や土地探しを行う中で、数々の試練に立ち向かい、工事がついに始まる瞬間を迎えたとき、喜びに胸を膨らませるでしょう。しかし、マイホーム建築の始まりは、安心感に浸る暇などありません。

施工会社は慎重に選ばれ、誰もがスムーズに進捗することを期待しますが、現実には施工中に様々な問題が浮上することも考えられます。しかし、これらの問題は事前に予測し、対策を講じることで避けることもできますし、問題が発生した場合も冷静に対処し、精神的な調整を行うことができるでしょう。

この記事では、マイホーム建築中によく発生するトラブルの具体的な事例を紹介し、その原因と対策を詳しく解説していきます。

目次

施工ミス

施工ミスは、時には建物の主要な構造に関わる深刻な問題を引き起こします。例えば、「窓の位置が予定と違う」「屋根の形状や大きさが異なる」といった、まさに「これはどうして?」と驚かざるを得ないような施工ミスの実例も存在します。このような大きな施工ミスでは容易に修正するのが困難なケースもあり、工期の遅れなども発生するため、しばしば施工会社との論争に発展します。

また、主要な構造には影響が少ないものの、重要な細部における軽微な施工ミスも発生することがあります。「腰壁の高さが打合せと違う」「階段ニッチを設置忘れしている」「建具やフローリングなどの材料が予定と異なる」などがその例です。これらのミスの原因として、そもそも図面が希望と相違している場合や、施工会社や下請け業者のコミュニケーション不足などが挙げられます。

どちらのケースにおいても、施工ミスを早期に検出し指摘することが極めて重要です。

施工ミスの原因

  • 営業マンと現場監督の認識違い
  • 現場作業員の単純なミス
  • 施工会社と下請け業者との不十分なコミュニケーション
  • 打合せ内容が契約図面に反映してない

施工ミスの対策

  • 定期的な現場チェック
  • 現場監督との良好な関係構築
  • 契約前に詳細な図面を確認し、仕上がりのイメージを描く
  • 気になる点や心配事は、遠慮なく営業マンや現場監督に相談する

施工ミスを早期に発見するためには、定期的な現場チェックが必要です。
さらに、営業担当者だけでなく、現場監督などの施工担当者と良好な関係を築くことも大切です。施工担当者も人間ですから、良好な関係を持つことで、より良い仕上がりを追求する傾向があります。細心の注意を払い、作業を行うことで、問題を早期に発見したり施工ミスを回避する可能性が高まります。

また、契約図面に打合せ内容が反映しているかどうかも大切なチェックポイントです。
契約日が近づくと、施工会社は詳細な図面を制作します。これには平面図や立面図だけでなく、展開図や仕様書などの詳細図も含まれます。これらの図面は、建物内外の詳細を示しており、施工方法や使用材料についても明記されています。
契約日の当日の説明や手続きは、想像以上に流れ作業です。もちろん施工会社により異なりますが、どちらにしても数十枚もある図面を当日に十分に確認することは困難です。契約前にこれらの図面を確認し、希望との相違がないかを確認することで、施工ミスを事前に防ぐことができます。誰も相違に気付かずに工事が進むと、図面通りに施工が進み最悪の事態に陥ります。契約後でも、図面の確認と相違点の指摘は怠らないようにしましょう。

完成イメージとの違い

具体的な例として、建具の色味がイメージと違った、棚や階段ニッチの造作がイメージと違ったなどもよくある話です。

また、テレビの配線やコンセントの位置など、電気関連の設備も頻繁に問題となります。
間取りが決定される段階で、家電の配置や具体的な製品の選定、そしてイメージも考慮に入れるべきです。
例えば、テレビを壁掛けにするか、どの高さに設置するかによって、コンセントや他の配線の位置も異なります。特に、特殊な家電を使用する場合は、細心の注意が必要です。

完成イメージとの違いの原因

  • そもそも盲点だった
  • プロだから大丈夫と安心していた
  • 自身のイメージや考えが営業担当者や施工担当者に伝わっていない

完成イメージとの違いの対策

  • 家電の配置や搬入、実際の生活を具体的にイメージし、不都合な点を洗い出す
  • 図面などを確認してもイメージがわからない箇所は、積極的に営業担当者や施工担当者に質問する
  • 打ち合わせ内容をメモや打ち合わせシートなどで明確に記録する
  • 特殊な打ち合わせを行う際には、言葉だけでなくイメージ図や参考写真を利用する

多くの場合、自身が問題に気づいてない状況や、施工会社とのイメージや認識のズレが問題の根本です。
また、施工会社との重要な打ち合わせでは、時に「言った言わない」のような意見の食い違いが起こることもあります。そのため、打ち合わせの内容を記録することは非常に有効です。
施工会社の担当者に期待するのではなく、自身の積極的な関与がトラブル回避の鍵です。

地盤改良工事費用の予算不足

地盤改良工事費用は、周辺地域の地質データを元に予算を計画し、資金計画書に組み込まれます。
しかし、実際の工事が始まり、地質調査が行われるまで正確な費用は確定しません。たとえば、50万円の予算を計画していた場合でも、地質調査の結果次第では実際に100万円の地盤改良工事費用が必要になるケースがあります。
地質データからある程度の予測はできますが、実際に調査が行われるまでは正確な予測は難しいのです。

予算を上回る予想外の状況も考えられますし、計画していた予算自体が何らかの理由により不足していた可能性もあります。

地盤改良工事費用の予算不足の原因

  • 地質データを収集し予算を組んでいても、実際の地質調査結果が予想よりも地盤が弱い場合がある。
  • 施工会社は契約前に競合他社が存在する中で、余計な予算を設定するメリットが少なく、他社も同様に考える傾向がある。
  • 営業担当者は契約を獲得したいため、予算に不安があることを伝えない場合もある。

地盤改良工事費用の予算不足への対策

  • 地質調査の結果に応じた費用の変動幅を事前に確認しておく。
    (予想よりも地盤が弱かった場合に、どれくらい追加の費用が掛かる可能性があるか確認する)
  • 営業担当者の信頼性が不安な場合は、設計士や現場監督なども含めて打合せを行い、予算の根拠を詳細に説明してもらう

地盤改良工事費用の問題は、工事が開始されない限り正確な金額が把握できないという性質があります。施工会社の営業担当者は、契約を獲得したいという動機があり、予算オーバーの不安を煽るようなことはしません。また、施主も施工会社の言葉を信じてしまい、最悪のシナリオを事前に考えることは少ないでしょう。

不安がある場合は、営業担当者だけでなく、設計士や現場監督も含めて打ち合わせを行い、地盤改良費の予算に関する詳細な説明を求めることが重要です。営業担当者は契約を獲得したいという立場から資金計画書を慎重に提示しますが、設計や現場監督の視点では、十分な予算を確保して安心感を持ちたいと考えています。

このような状況を理解し、想定外の予算超過にも柔軟に対処できるよう、銀行などの融資枠は余裕を持って計画することが重要です。

地盤の強さを調べる方法については、以下の記事で詳しく解説しておりますので参考にしてください。

近隣住民とのトラブル

マイホーム建築中において、近隣住民とのトラブルは頻繁に発生する問題と言えます。これらのトラブルは様々な要因から生じ、施工会社が原因で発生する場合もあれば、近隣住民にクレーマーが住んでいるケースもあるでしょう。

以前は施主自身も近隣住民に挨拶回りをすることがありましたが、最近ではほとんどの場合、施工会社の担当営業担当者や現場監督が近隣住民に挨拶回りをし、工事の計画や内容を説明することが一般的です。

以下に、よく見られるトラブル事例を紹介します。

近隣住民とのトラブル原因

  • 近隣にクレーマーが存在している
  • 駐車スペースの確保が難しく、工事車両が近隣住民の邪魔になるトラブル
  • 騒音、ゴミ、作業時間帯に関するトラブル
  • 隣地との越境などのトラブル

近隣住民とのトラブル対策

  • 施工担当者だけでなく、営業担当者も同行して挨拶回りを実施してもらう
  • 無理な作業スケジュールを推奨しない
  • 定期的に現場を確認して、心配がある場合はクレームが出る前に自身で指摘する
  • 不安な点がある場合は、それを営業担当者や施工担当者に伝え、現場の職人にも周知してもらう

現場監督などの施工担当者の中には、コミュニケーションが苦手な人もいます。口下手な人は、必要以上に近隣住民を不安にさせることもあるかも知れません。したがって、挨拶回りにはできるだけ営業担当者も同席させ、近隣住民と施工会社の良好な関係を築くように心掛けましょう。

さらに、無理な作業スケジュールは現場の混乱を招きます。時間に追われた作業は整理整頓を怠り、予定より日々の作業時間が遅くなる原因にもなります。現場の乱れや夜間の作業は住民からの苦情を引き起こす可能性が高く、事故や怪我も工程の遅延を招く可能性があることを覚えておきましょう

自身が定期的に現場を確認して、心配な点があればクレームが起こる前に自ら指摘することが一番の対策となるでしょう。

また、隣地との越境問題も不意に起こるトラブルのひとつです。
例えば、隣地にある既存の塀の基礎部分が、自身の敷地に入り込んでいるトラブルも実際のケースです。
土地選びの際には、様々な視点で不動産会社などに相談して選択することが重要です。

新生活を始めるにあたり、近隣住民とトラブルを抱えるのは非常にストレスフルです。事前に心配な点や危険な要因について施工会社に積極的に相談し、対策を打つことが大切です。

土地選びについては、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

引き渡し時期の遅れ

工事の遅延によって、引き渡し時期が遅れるトラブルはよくある問題です。
工期の遅れは、天候や職人不足など、さまざまな要因によって引き起こされます。また、マイホーム建築ではさまざまな種類の業者が出入りするため、一部の業者が遅れると他の業者にも影響が及びます。このような要因から工事の遅れは現実的に発生しています。
さらに、これまでに説明した建設中の様々なトラブルが要因で、引き渡し時期の遅れにつながることも多いでしょう。

実際には、契約書面上の引き渡し期日よりも遅れることはまれであり、実際に契約上の期日を過ぎて引き渡しをすることは施工会社の立場でも大きな問題となります。
施工会社は、契約書上の引き渡し日を守らなければならず、法的にも厳格に管理されています。

しかし、契約書面上の引き渡し期日には間に合うが、工程表通りに工事が進まずに工程表での引き渡し予定日を過ぎてしまう問題はよく発生します。

契約書面上の引き渡し期日と、工程表などの実際の工期スケジュールは、ほとんどの場合は一致していません。

施主側としては、引き渡しの遅れにより引っ越し業者の手配や賃貸住宅の解約など、さまざまな手続きが必要になり、場合により追加の費用もかかります。

引き渡し時期の遅れ原因

  • 天候や材料の納品、職人不足の要因による工事の遅延
  • 現場でのトラブルによる工程の遅れ
  • 楽観的な説明をする営業担当者が存在する

引き渡し時期の遅れ対策

  • 余裕を持ったスケジュールを設定する(3週間ほど余裕を持った引っ越しスケジュール)
  • 工程表の進捗を定期的に確認し、柔軟に対応できる状態を維持する
  • 現場監督と頻繁に打ち合わせを行う

施工会社によって異なりますが、工事が開始後の進捗状況は、基本的には営業担当者と施主が打合せを行うことが一般的です。営業担当者は基本的に施主の味方ですから、工事の進捗が遅れていても、スケジュールを遵守するように工事部に働きかけます。現場監督から厳しいと相談があっても、「何とか収めてくれ」とお客様を不安にさせるような発言はしないかも知れません。

一方で、なんとか収めようとする工事部は、営業部や会社からの圧力で何とかギリギリ間に合うことも当然あると思いますが、工程表のスケジュールに間に合わないことも当然あります。
しかし、ほとんどの場合は契約上の引き渡し期日を超えるわけではないので、謝罪があって終わりのパターンが多いでしょう。それでは、何も解決出来ませんし前持った対策もできません。

施主側は、一定の理解をもって現場監督や営業担当者と協力し、問題を解決するための対策を講じる必要があります。

金融機関のトラブル

住宅を建てる際、ほとんどのケースで住宅ローンを活用します。建築前には土地の売買契約や施工会社との工事請負契約前に、金融機関での事前審査を受け、住宅ローンの取得が可能かどうかを必ず確認します。

しかし、まれに金融機関で問題が発生することもあります。金融機関は厳格なところであり、柔軟性はあまりありませんので、より注意が必要です。

金融機関で起こる問題例には以下のようなものがあります。

金融機関でのトラブル原因

  • 事前審査には合格したが、本審査で不合格になった
  • 条件が良い別の金融機関を希望したが、審査に通らなかった

金融機関でのトラブル対策

  • 事前審査から本審査までの間に、他の借入やクレジットカードの滞納や遅延を避ける
  • 職場を変えたり仕事を辞めるなどの大きな変更を控える
  • 利用を希望する金融機関があれば、前もって事前審査を申し込む

金融機関の審査には、勤務先や収入、勤続年数などが影響します。更に重要なのは個人の信用情報です。

個人信用情報とは何か?

クレジットやローン契約などの取引履歴が登録された個人情報です。自分自身での情報開示も可能です。

金融機関は事前審査と本審査で個人信用情報を確認します。
事前審査から本審査の間に支払いを忘れるなどの遅延や滞納があると、本審査に落ちることもあります。

また、事前審査とは別の金融機関から借入を検討する場合も注意が必要です。
各金融機関の住宅ローンには諸費用や金利が異なりますが、審査基準も大きく異なります。 たとえば、メガバンクは金利が低い傾向がありますが、審査基準は厳しいです。 その結果、望んだ借入額が借りられない場合もあります。3000万円借りたいが、2500万円までしか貸し出せないと言われた場合、検討の余地は無くなります。

施工会社から提示された金利があまりにも低い場合は、その金融機関で望む金額まで借り入れができるか確認することが重要です。

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