PayPay銀行の住宅ローン審査は厳しい?緩和の動きと審査基準

インターネットで「PayPay銀行 住宅ローン」を検索すると「住宅ローン 審査厳しい」と再検索ワードが表示されます。住宅ローン検討者にとって不安なワードですが、それだけ多くの方が関心を持っていることがわかります。

確かに、地銀や信金と比べると、PayPay銀行を含めるネット銀行の住宅ローン審査は厳しめです。

しかし、PayPay銀行の住宅ローンは、2025年から優遇金利の対象者変更や融資期間の拡大など、幅広いニーズに対応しており「緩和傾向」にあります。

本記事では、実際の口コミや制度変更をもとに、審査の実情と最新の変化についてわかりやすく解説していきます。

この記事では、主に以下の点について詳しく解説しています。
  • PayPay銀行を含むネット銀行は「住宅ローン審査が厳しめ」
  • PayPay銀行は「モゲチェックプレ審査承認」の対象
  • PayPay銀行:2025年住宅ローン審査の緩和傾向
  • 複数に依頼することが後悔しないコツ!
  • PayPay銀行:住宅ローン審査の流れ
  • 申し込む前に知りたいPayPay銀行2つのデメリット
  • PayPay銀行の住宅ローンはどんな人に向いている?
  • PayPay銀行の住宅ローンは「より身近な選択肢に」

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目次

PayPay銀行を含むネット銀行は「住宅ローン審査が厳しめ」

PayPay銀行の住宅ローン審査について、「厳しい」という口コミもあれば「スムーズだった」という声もあり、個別の要素が大きく判断が難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。

確かに、筆者や元同僚である不動産業界の関係者も、「ネット銀行は厳しめ」という印象を以前から持っています。ただし、地銀や信金と比較した傾向となり、メガバンクや都市銀行と比較するとケースバイケースです

まずは、「審査が厳しい」という口コミから見ていきましょう。

PayPay銀行の住宅ローンが厳しい:口コミ

PayPay銀行の口コミには、「事前審査で落ちた」「本審査で落とされた」などの口コミが見当たります。

PayPay銀行の住宅ローンは、業界内でもトップクラスの低金利で団信も充実しています。利用者の期待値が大きいだけに、審査落ちしたときのネガティブな気持ちも大きくなることでしょう。

また、審査に通りづらいと、不動産業界の営業マンは「あらかじめ選択肢を潰しておく」こともあります。顧客が審査落ちすれば、予算の見直しや購買意欲の低下に繋がる恐れがあるからです。

「PayPay銀行の審査が厳しい」との噂は、このような口コミや営業マンの営業トークから、認知が広がった結果と言えるでしょう。

PayPay銀行の住宅ローン審査に通過した:口コミ

一方で、PayPay銀行の住宅ローン審査に通過したという口コミも多くあります。

住宅ローンの審査は、収入や将来的な安定性、さらに収入に対する返済負担など、個人の属性で結果が大きく異なります。手続きは少し面倒かも知れませんが、あらかじめ複数の選択肢を用意しておくことで、予想外の審査落ちにも対応可能となり、精度の高い比較検討もできます。

ネット銀行の住宅ローン審査が厳しめの理由は?

PayPay銀行を含めて、ネット銀行の住宅ローン審査が厳しめの理由は、主に以下の3点です。

  • 一般的には保証会社を利用してない
  • 低金利である
  • 事前審査の簡潔化

ネット銀行は、一般的に保証会社をつけない『融資手数料型』が多く、銀行側には返済が滞ったときのリスクがあります。貸出金利も低水準で、利息が少ないため融資するリスクも高くなります

また、金融機関により審査の特徴は異なりますが、事前審査は「自己申告の内容を元に簡潔化された判断」をする傾向があります。本審査にて必要書類などのチェックを実施しながら、申告内容との整合性を確認して精査しています。

しかし、好条件の住宅ローンを見つけるためには、「審査に落ちたら恥ずかしい」や「通る保証がないし面倒」などのネガティブな考えは邪魔になります。噂や口コミから何となく諦めた金融機関が、最も好条件だったかも知れません。

PayPay銀行は幅広いニーズに対応するため、2025年に入ってから利用要件などに変更があり緩和傾向にあります。利用要件さえクリアしていれば、複数の選択肢を確保しながら前向きな姿勢で審査に挑みましょう!

PayPay銀行は「モゲチェックプレ審査承認」の対象

は、20行以上の金融機関と提携しており、2024年の時点で利用者は30万人を超えています。「モゲチェック限定金利」や「審査通過の確率を提示」してくれる点が魅力で、比較検討が容易なことから人気のサービスとなりました。

モゲチェックは、2025年7月15日より、新たに「モゲチェックプレ審査承認」の機能をリリースしています。
公式のリリース情報

住宅ローン事前審査に通る確率が非常に高い場合、「モゲチェックプレ審査承認」が表示される機能です。

審査通過を保証するものではありませんが、登録すれば事前審査の可否が高確率でわかることになります。

2025年7月時点では、PayPay銀行のみを対象とした機能ですが、今後は対象範囲が拡大されていくと考えられます。

」は、auじぶん銀行住信SBIネット銀行イオン銀行なども提携しており、5~10分程度の登録で比較検討が簡単になります。

PayPay銀行:2025年住宅ローン審査の緩和傾向

PayPay銀行は、2025年に入ってから、住宅ローン審査に関わる2つの利用要件を緩和しています。

PayPay銀行の変化

ソフトバンク限定「住宅ローン金利優遇プラン」を提供開始

ソフトバンクの利用者・利用する人は、金利優遇が受けられます。

  • スマホ優遇割
    0.07%の引き下げ
  • スマホ/ネット/でんき優遇割
    0.13%の引き下げ

※変動金利・固定金利どちらも対応しています。

ソフトバンク限定の優遇金利はこちら

PayPay銀行の変化

借入期間最長50年の取り扱いを開始

35年超えの住宅ローンは、0.1%の金利上乗せで最大50年まで対応しました。

50年ローンの詳細はこちら

PayPay銀行は、これまで9割以内の融資に対して金利優遇を実施していましたが、2025年5月30日に9割融資の優遇金利を終了しました。そして同日より、属性に関わらず利用ユーザーなら誰でも適用できる、ソフトバンク限定の優遇金利を開始しています。

さらに、2025年7月より最大50年まで対応する住宅ローンの取り扱いを開始しました。

金利優遇や借入期間は、返済負担率に直接的な影響を与えます。従来よりも「幅広い層への対応」が進んでおり、条件によっては審査に通りやすくなっています。

PayPay銀行の住宅ローン審査基準とは?

PayPay銀行の住宅ローンを申し込む際、どのような基準で審査されるのか気になる方は多いはずです。ここでは、主な審査項目利用要件を具体的に解説していきます。

項目PayPay銀行
(住宅ローン利用要件)
年齢ご年齢が20歳以上65歳未満
※完済時に80歳未満の方
収入・勤続年数前年度年収が200万円以上の方
・勤続年数の基準は未公表(目安は1年以上が理想的
※転職1年未満も可能
その他・PayPay銀行の普通預金口座をお持ちの方
(お持ちでない方はご契約時までに口座を開設いただく必要があります。)
・日本国籍の方または日本の永住許可を受けている外国籍の方
・当社指定の団体信用生命保険にご加入いただける方
借入期間1年以上50年以内
35年以上は金利0.1%上乗せ
※中古物件は、一部制限があります。
※お借り換えの場合、原則、現在のお借り入れの残存期間を上限とします。
借入金額500万円以上2億円以下
※新築の諸費用は物件購入費用の10%程度が目安となります。
※お借り換えの場合の諸費用は、お借入金額の4%程度が目安となります。
保証人原則不要ですが、以下の場合は必要です。
ペアローン:お互いが連帯保証人
収入合算:合算者は連帯保証人
※共有名義の場合、共有される方は担保提供者となります。
資金使途ご本人がお住まいになる住宅に関する以下の資金
・戸建またはマンションの購入(中古物件を含む)
・戸建の新築
・現在お借入中の住宅ローンのお借り換え
・上記に伴う諸費用
※戸建の新築資金の場合、建物完成時に一括でのご融資となります。
※着工金や中間金、土地代金のお支払いのみのご融資はできません。
※リフォーム資金はお借り換えと同時の場合のみご利用いただけます。(一括のご融資)
対象外物件・親族間売買
・建築基準法およびその他の法令の定めに合致していない物件
・事業用物件(店舗併用住宅を含む)
・賃貸用物件(賃貸併用住宅を含む)
・借地物件(普通借地・定期借地)
・不動産業者の仲介のない個人間売買
・保留地物件
・連棟式住宅
・コーポラティブハウス
・セカンドハウス
・別荘
・共有仮換地上の物件
引用元:PayPay銀行 商品要項

以下では、特定の項目について、さらに詳しく解説していきます。

年収・勤続年数・雇用形態の基準

住宅ローン審査でまずチェックされるのが「安定した収入があるかどうか」です。PayPay銀行では、以下のような基準が目安とされています。

スクロールできます
項目基準(目安)
年収200万円以上
勤続年数未公表
(目安は1年以上が望ましい)
※転職1年未満も可能
雇用形態など正社員
契約社員
※個人事業主・会社役員は住宅ローン商品が異なります。
個人事業主・法人経営者向け住宅ローンはこちら

勤続年数に関して、明確な基準を公表しておりませんが、目安は1年以上と考えておきましょう。もちろん、長い方が審査には有利ですが、最終的には総合的な判断となります。

また、以下の方も申込可能です。

転職後1年以内の場合は、本審査時に職務経歴書など追加書類の提出が必要になります。安定した会社や業種、または同業他社への転職であれば、金融機関からの印象は良くなります。

転職が決まっている方の申込みはできませんので、転職後に申込を行いましょう。

個人事業主・会社役員は住宅ローン商品自体が異なり、個人向け住宅ローンと比較すると借入金利が高くなります。金利などは以下のリンクよりご確認下さい。

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ペアローン・収入合算の基準

PayPay銀行の住宅ローンは、ペアローン(※連帯債務の取り扱いは無し)と収入合算に対応しています。ペアローンは互いに住宅ローン控除の対象となり、ペアローン連生団信の取り扱いもしています

ペアローン・収入合算の基準を以下にまとめました。

スクロールできます
項目ペアローン収入合算
申込条件・原則として同居する配偶者または親子であること
・住宅ローンのご利用いただけるお客さまの条件を満たしていること
※お借り換えの場合、現在の借入形態からの変更には制限があります。
※どちらか一方が団信加入できない場合、ペアローンは不可
対象者配偶者・親子・同性パートナー・事実婚・婚約者
※原則として同一物件に同居することが前提
雇用形態正社員・契約社員・個人事業主・会社経営者正社員・契約社員・派遣社員・パート・アルバイト・個人事業主・会社経営者
合算金額満額満額合計されるとは限らない
引用元:paypay銀行公式 ペアローン・収入合算

婚約者の場合は、原則住宅ローンの契約前までに入籍が必要です。
※契約後に入籍される場合は、お借入後、半年以内に入籍いただく必要があります。

パート・アルバイトの場合、収入合算は可能ですがペアローンは不可となります。また、ペアローンの団信はそれぞれ加入するか連生団信に加入する必要があるため、どちらか一方が団信に加入できない場合はペアローンの借り入れは不可になります

産休・育休中でも、休暇前の満額年収で申込することが可能です。

健康状態・団信加入条件

PayPay銀行では、団体信用生命保険(団信)への加入が住宅ローン契約の前提条件となっています。契約内容や年齢により加入できるプランが異なります。

団信の内容を以下にまとめました。

単独・収入合算の団信

スクロールできます
種類商品金利上乗せ
一般団信一般団信
(満65歳未満)
なし
ワイド団信
(満65歳未満)
+0.3%
特約付き団信がん50%保障団信
(満51歳未満)
+0.05%
がん100%保障団信
(満51歳未満)
+0.15%
引用元:PayPay銀行 団信プランのご紹介

収入合算者は、団信に加入できません。合算者に万が一のことがあった場合でも、契約者の住宅ローンは全額残りますので注意して下さい。

ペアローンの団信

スクロールできます
種類商品金利上乗せ
一般団信
(それぞれ加入)
一般団信
(満65歳未満)
なし
特約付き団信
(それぞれ加入)
がん50%保障団信
(満51歳未満)
+0.05%
がん100%保障団信
(満51歳未満)
+0.15%
一般団信
(ペア連生)
一般団信
(満65歳未満)
+0.2%
特約付き団信
(ペア連生)
がん50%保障団信
(満51歳未満)
+0.3%
がん100%保障団信
(満51歳未満)
+0.4%
引用元:PayPay銀行 団信プランのご紹介

ペアローンは、それぞれが住宅ローンを契約するため、2つの住宅ローン契約となります。ペア連生団信の加入は必須ではなく、「それぞれが団信に加入」or「ペア連生団信に加入する」のどちらか選択することになります。

借入金利を重視するなら「それぞれが団信に加入」、保障重視するなら「ペア連生団信に加入する」選択肢があります。

どちらか一方に万が一のことがあった場合、「ローン返済が可能かどうか?」という点が、判断のポイントです。保障内容の詳細は、以下のリンクより確認することができます。

PayPay銀行 団信プランのご紹介

健康状態の確認ポイント

  • 告知書による健康状態の自己申告が必要
  • 持病や過去の大きな病歴がある場合、団信に加入できず審査NGの可能性あり

持病のある方は、引受基準緩和型団信の「ワイド団信」を検討してみましょう。

信用情報・借入比率(返済負担率)

信用情報は、過去の借入状況や返済履歴から「きちんと返済してきたか」を判断する材料です。PayPay銀行に限らず、どこの金融機関でも必ずチェックします

チェックされる信用情報の例

  • クレジットカードやローンの延滞履歴
  • リボ払いやキャッシングの利用状況
  • 過去に債務整理・自己破産歴があるか

他社からの借入は、住宅ローンの返済負担率に影響します。

返済負担率(年収に占める年間返済額の割合)

返済負担率は、車のローンなど他社からの既存借入も含めて算出します。年間のローン返済額が年収に対して過剰だと、審査に落ちる可能性があります。

一般的には、以下の返済負担率が理想的です。

年収返済負担率(理想)
400万円未満20%~最大25%程度
400万円以上25%~最大30%程度

PayPay銀行では、返済負担率や審査金利の基準を明確に開示していませんが、公式サイトのシミュレーションより目安を把握することができます。※借入を保証するものではありません。

35年ローンでシミュレーションした結果を以下にまとめました。

設定条件:年収200~1500万円、返済期間35年
※年収倍率・返済負担率は、シミュレーション結果を基に借入金利を1%として筆者が算出しています。

年収借入金額
※期間35年
(目安)
年収倍率
返済負担率
※金利1%計算
(目安)
200万円500~1,290万円約6.4倍
約21.8%
300万円~2,270万円約7.5倍
約25.6%
400万円~3,460万円約8.6倍
約29.3%
500万円~4,330万円約8.6倍
約29.3%
600万円~5,190万円約8.6倍
約29.3%
700万円~6,060万円約8.6倍
約29.3%
800万円~6,930万円約8.6倍
約29.3%
900万円~7,790万円約8.6倍
約29.3%
1000万円~8,660万円約8.6倍
約29.3%
1100万円~9,520万円約8.6倍
約29.3%
1200万円~10,390万円約8.6倍
約29.3%
1300万円~11,260万円約8.6倍
約29.3%
1400万円~12,120万円約8.6倍
約29.3%
1500万円~12,990万円約8.6倍
約29.3%
参考サイト:PayPay銀行 住宅ローンシミュレーション

年収や借入期間が希望と異なる場合は、公式サイトから自身で試算してみましょう。

上記のシミュレーション結果をまとめると、PayPay銀行の返済負担率の目安は以下のようになります。

  • 年収300万円以下返済負担率は22%程度
  • 年収400万円以下返済負担率は25%程度
  • 年収400万円以上返済負担率は30%程度

返済負担率の算出方法

年間のローン返済額÷年収×100=返済負担率

公式サイトのシミュレーションは目安となりますので、個別の審査により増額することも減額することもあります

住宅ローンは、「借りられる金額」ではなく、「無理なく返済できる金額」にすることが理想的です。借入期間や金利タイプ、そして団信の保障内容も考慮しながら、無理のない返済計画を立てるようにしましょう。

PayPay銀行は諸費用の借入もKO

PayPay銀行の住宅ローンは、金利の上乗せなしで諸費用も借入することができます。諸費用に含めることができる範囲は以下の通りです。

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項目新規借入借換え
諸費用の範囲住宅ローンの事務手数料
(借入金額×2.20%)※消費税含む
不動産会社への仲介手数料
固定資産税、都市計画税のお支払金
登記関連費用
(抵当権設定の登録免許税/抵当権設定の司法書士報酬/所有権の移転、保存の登録免許税/所有権の移転、保存の司法書士報酬)
火災保険料、地震保険料
修繕積立一時金
水道負担金等の住宅取得にかかわる工事費
解体費用
引越費用
住宅ローンの事務手数料
(借入金額×2.20%)※消費税含む
借換元の繰上返済手数料等
登記関連費用
(抵当権設定の登録免許税/抵当権設定の司法書士報酬/抵当権抹消の登録免許税/抵当権抹消の司法書士報酬)
火災保険料、地震保険料(新規加入分のみ)

新規借入の場合、付帯工事費に加えて外構工事費カーポート設置費用なども融資対象となります。購入・建築資金に含めて申込するようにしましょう。

カーテンレールや照明、エアコン費用については、量販店などで自身で購入して取り付けるものは対象外です。オプション工事等に含まれているのは、融資可能な場合がありますので相談してみましょう。

自己資金なしの場合の注意点

PayPay銀行の住宅ローンは諸費用も含めて融資が可能ですが、やはり自己資金の用意ができた方が審査は通過しやすいです

  • 借入比率が高くなり、返済負担率の条件に抵触しやすくなる
  • 金利や審査評価が不利になる可能性あり
  • 自宅の評価額をローン残高が上回り、住み替えや売却のハードルが高くなる

できれば諸費用分(物件価格の5~10%程度)は自己資金で用意できると、審査がよりスムーズになります。

金融機関が最も重視する住宅ローンの審査項目

これまでに、PayPay銀行の住宅ローン審査基準ついて解説してきました。以下では、国土交通省が1,000以上の金融機関を対象に調査した「令和6年度:民間住宅ローンの実態調査」の結果を紹介します。

5割以上の金融機関で、重要視している住宅ローン審査項目は以下の通りです。

審査項目重要視
(割合)
完済時年齢98.4%
借入時年齢96.0%
健康状態95.1%
年収93.4%
勤続年数93.2%
担保評価90.5%
金融機関の営業エリア90.5%
返済負担率
(返済比率)
90.3%
連帯保証85.5%
国籍75.6%
雇用形態69.5%
他の債務の状況や返済履歴69.1%
融資可能額
(融資率)
68.6%
申込人との取引状況50.9%
引用元:令和6年度 民間住宅ローンの実態に関する調査

年齢や健康状態などの基本的な項目に加え、「年収」「勤続年数」「返済負担率」を重視している金融機関が9割を超えています。

多くの金融機関は、「長期的に無理なく返済可能な人」を総合的に判断しており、審査通過の決め手となるのは「この人なら貸しても大丈夫」という安心感です。

複数に依頼することが後悔しないコツ!

PayPay銀行の住宅ローンは、優遇金利や借入期間など幅広いニーズに対応できる基準へ緩和傾向があります。

「本審査で審査落ちした」というネガティブな口コミもありますが、PayPay銀行に限らず、本審査に落ちる・減額承認になることは一定数あります。事前に必要書類を確認しながら、「提出可能な書類なのか?」「申告内容と相違は無いか?」しっかり確認しておきましょう。

自身にとって好条件の住宅ローンを見つけるためには、「審査に落ちたら恥ずかしい」や「通る保証がないし面倒」などのネガティブな感情は得策ではありません。審査に落ちる特別な事情が無い限りは、審査を依頼しなければどんな条件で借入できるかどうか確定しません。

口コミや噂から何となく諦めた金融機関が、もしかすると「自身にとって好条件の住宅ローン」だったかも知れません。優先順位を設けながら金融機関の候補を揃えて、最終的には複数の金融機関に審査を依頼しましょう。

住宅ローン審査を複数に依頼するメリット

住宅ローン審査を複数に依頼するメリットは、以下の通りです。

  • 正確に比較できる
    表面的な情報では正確な比較は難しく、審査結果が大切です。
    人それぞれ、融資条件は異なります。(金利・融資額など)
  • 落ちてから、また探すは遅い
    土地の申込みや物件の申込みなど、売主は契約や決済が伸びることを嫌がります。
    時間が掛かり過ぎると、売主から断られることや他者を優先される可能性もあります。
  • 万が一の事態に選択肢を増やしておく
    本審査は建物の契約後に行われることが一般的なため、不意に審査落ちすると急いで他を探す必要性があり、十分な比較ができません。また、予想よりも「金利が高い」「減額された」などのケースでは、明確に条件が定められていないとローン特約が適用されないことがあります。ローン条件に納得できずに解約する場合は、解約金問題に発展することもあります

住宅ローンの選択肢を揃えておくことで、比較だけでなく万が一の事態でもスムーズに方向転換することが可能です。

PayPay銀行:住宅ローン審査の流れ

PayPay銀行の住宅ローン審査は、Webからの申込みとなり店舗相談はできません。また、住宅ローン診断の「モゲチェック」と提携しており、モゲチェックプレ審査承認の対象となるため、事前審査の可否を高確率で判断できます。

住宅ローンの「融資条件」は、審査基準や借入希望額、そして申込者の属性により大きく異なります。金融機関との相性を考慮しながら、しっかりと比較して判断するようにしましょう。

PayPay銀行:事前審査に必要な書類と審査時間

PayPay銀行のWeb住宅ローン事前審査では、免許証などの書類アップロードが不要になります。

勤務先や物件の情報を入力して審査を依頼します。

審査に要する時間は、最短当日~2営業日となります。

PayPay銀行:本審査に必要な書類と審査時間

PayPay銀行の本審査は、住宅ローン お申込みナビから必要書類をアップロード、もしくは郵送で必要書類を提出していきます。

審査に要する時間は、3日~10日程度が目安です。

本審査時の必要書類

  • 本人確認資料
  • 収入関係書類
  • 物件関係書類など

基本的には、上記の必要書類について提出が必要です。

新規・借換え、または申込内容により必要な書類は異なりますので、詳細は以下のリンクよりご確認ください。
PayPay銀行の住宅ローン審査:必要書類はこちら

申し込む前に知りたいPayPay銀行2つのデメリット

PayPay銀行には、一般的な住宅ローンと大きく異なる点が2つあります。検討している物件やライフプランによってはデメリットとなりますので、事前に把握しておきましょう!

変動金利の5年ルール・125%ルールは適用されない

変動金利は、6カ月毎に金利見直しがあります

一般的な返済方法である「元利均等払い」では、変動金利で借入をした場合に、おおくの金融機関で「5年ルール」「125%ルール」という返済に伴うルールを導入しています。

  • 金利変動があっても5年間は返済額が変わらない
  • 5年毎の返済額見直しは125%以上に上昇しない

上記のように、借入をする人にとっては安心できる返済のルールです。

PayPay銀行には、このルールが適用されません

詳細はこちら

5年ルール・125%ルールをしっかり理解しよう!

筆者が営業マンだった頃、このルールについて「正確に理解していない人」は多かった印象があります。

一部の方は、金利が上昇しても5年間は返済額が変わらず、得をしているかのような認識をしている方がいます。しかし、実際は金利上昇分の支払いを「先送り」しているだけです。

月々の返済は元金と利息を支払っており、金利が上昇した場合は返済額は変わらないものの、実は利息支払いの割合が増えています。金利が上がれば、同じ返済額でも元金は減りづらくなっているということです

確かに、このルールは「急に返済額は増えない」「返済額が増えるまで一定期間の猶予がある」という安心感はあります。ただし、元金が減りづらくなるため、結果的には利息の支払いが多くなることを理解して判断しましょう。

PayPay銀行は引渡時の一括融資のみ

PayPay銀行は、建物完成引渡時の一括融資となるため、先行融資や分割融資はできません

さらに、つなぎ融資の取り扱いもないため、注文住宅の場合はハウスメーカー等に相談しながら、自身で探す必要があります。

※抵当権設定型の分割融資・つなぎ融資を利用される場合、お借入時までに抵当権を抹消する必要があります。

詳細はこちら

一括融資のみは注文住宅の問題点

建売住宅や中古物件、分譲マンションなどの購入には、引渡し時に代金を支払うため一括融資でも問題はありません

しかし、注文住宅の場合は、一般的に以下のようなタイミングで支払いを行います。

  • 土地の決済金:土地代や諸費用
  • 着工金:建築費の30%程度
  • 中間金:建築費の30%程度
  • 最終金:建築費の残金

一般的には、「つなぎ融資を利用する方法」or「分割融資を利用する方法」の2つですが、PayPay銀行ではどちらも対応していません。

PayPay銀行の住宅ローンで注文住宅の建築費を支払うためには、以下のような選択肢があります。

引渡時の一括融資で注文住宅を建てる方法
  • つなぎ融資のみを使える金融機関・ローン会社を探す
  • 土地代を立替えて建築費は支払いタイミングを変更してもらう
  • 土地代・建築費の支払いタイミングを変更してもらう土地の所有者が建築会社
  • 土地代・建築費を一時的に立替える(親族に借りるなど

現実的な方法の1つは、つなぎ融資(ブリッジローンとも呼ぶ)を利用する方法です。大手のハウスメーカーであれば、提携先のローン会社や会社独自のローンを提供している可能性もあります。

ブリッジローンを提供している会社は、以下のような会社です。

利息や諸費用を含めて総合的に判断するようにしましょう。

他の方法としては、「建築会社に支払いタイミングの変更を相談する」という方法もありますが、大きな期待はしない方が良いでしょう。ただし、筆者も似たような事例は見たことがあります。規定外にはなりますが、資金的な体力がある会社であれば可能性はゼロではありませんので、聞くだけ聞いてみても良いかも知れません。

ただし、「お金は払えないけど工事は進めて欲しい」という内容になるので、低姿勢で挑みましょう。

最後の方法は、「一時的に立替える」方法です。親族から一時的に借りた費用を支払いに充てて、融資実行により返済する方法です。多くの方に非現実的な方法となりますが、PayPay銀行では対応が可能とされています。
立替えの詳細はこちら

PayPay銀行の住宅ローンはどんな人に向いている?

PayPay銀行は、株式会社MFSが実施した「ユーザーが選ぶ本当にいい住宅ローンランキング2024下期」において、金利満足度団信満足度手続き満足度顧客対応満足度の4項目で第1位を獲得しています。

金利の安さに加えて、団信の充実、ソフトバンクユーザーの金利優遇に対応していることが魅力です。しかし、すべての人にとってベストな選択とは限りません。ここでは、PayPay銀行の住宅ローンが「向いている人」と「向いてない人」の特徴を整理して紹介します。

向いてる人向いてない人
低金利で借入したい方
ペアローン・連生団信を利用したい方
35年以上のローンを組みたい方
ソフトバンクユーザーの方
5年ルール・125%ルール不要の方
実店舗での相談が必須の方
長期間の固定金利を検討している方
ソフトバンクを使いたくない方
5年ルール・125%ルール必須の方

長期間の固定金利には不向き

PayPay銀行の住宅ローンは、最大35年まで固定期間を選択できますが、金利水準は高めです。
固定金利の利率はこちら

全期間や長期間の固定金利は、フラットの方が金利が低いです。フラットなら実行件数No1の取り扱い実績のあるARUHIを検討してみましょう!


PayPay銀行の住宅ローンは、「全期間引下型の変動金利」×「ソフトバンクユーザー優遇割」の組み合わせが最も金利優遇されています。

PayPay銀行の住宅ローンは「より身近な選択肢に」

PayPay銀行の住宅ローンは、「9割融資の優遇金利」から「ソフトバンクユーザーの優遇金利」に変更され、より利用者目線へと舵を切っています。

「厳しめ」と言われた審査も、50年ローンやソフトバンク優遇の導入により、多様なライフスタイルや属性に対応しやすくなっています。

5年ルールや125%ルールには意見が分かれますが、条件がそろえば非常に魅力的な住宅ローンと言えるでしょう。

審査に不安がある方も、あきらめるのではなく、どのような条件になるかを確認してみることが大切です。

PayPay銀行も含めて複数の選択を揃え、臨機応変に対応できる状況が理想的です。その中から、自身にとって好条件の住宅ローンを選択しましょう!

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